トーテムポール その3 シャチ

昨日は遅くまでシャチの背びれに携わりました。

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ハイダの世界観ではこの世は大きく4つに別けられて
います。
地上(人が暮らす場所)、森、天空そして海。

そして海の中でもっとも高い地位を持つのがシャチです。

シャチ達は海の中で人間の形をして村と社会を構成し
暮らしています。

海で人が溺れると沈み、シャチ達と暮らすとも信じています。


ハイダに伝わるシャチの話があります。

シャチは狩人の妻を誘拐し、海の下に連れて行きます。
狩人は海に潜り妻を助けに行くと言う美しいストーリーなのですが、
ハイダの人々が持っている自然との相互感や対等な考え方には
只ただ、感心するばかりです。

トーテムポールとはその家の家系図です。
家系はオオガラスとワシに別れ、そこからたくさんの家紋が
枝分かれして行きます。
ですから、トーテムポールには必ずオオガラスもしくはワシが
入っている。そしてそれに絡み付く様に生き物や精霊の家紋が
彫られて行く。

今日、私が触らせてもらったのがシャチの家紋だった訳です。

シャチの家紋はある男がイエローシーダーで彫ったシャチを海に
離すと泳ぎ出したと言う伝説から始まるのですが、
そんな事考えながら彫っていると、私自身が浄化されて行くのが
解るのです。

私も妖艶なシャチの美魔女系熟女から誘拐されたらどうしよう?
なんて考えながら触れていたのです。

トーテムポール その2

私の町アボツフォードも昨日はマイナス11度まで
下がりました。

過酷な自然の中でDeepな文化を作り出して来た
インディアン。

キンXマまで縮み上がる寒さの中でトーテムポールに
触れていると正直二つの想いが。。。。

*こんな機会に恵まれた事への感謝。

*やはりハイダのトーテムポールはハイダが100%仕上げる
べきだ。

と言う矛盾する二つの想い。

次はハイダに生まれよ。

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もの作りの行方

もの作りに携わっているとよく言われたり、聞いたり
する言葉があります。

「中国で作ったら」
「第三諸国にやらせたら」

その後は

「十分の一で出来る」とか「輸送費入れても採算合う」
などが続くのですが、これは勿論、経済の観点から
のお話。

手間を掛けて作れば作る程、そんな事を言われます。

そんな観点が今の世の中、ことに先進国を支配していています。

作り手もすぐにその物差しで生産の有無を決定しています。

「採算合わん」
「やってられへん」
「あほらしい」

こんな言葉で片付けてしまうのでしょうか。

しかし、そう言った経済の価値を捨てて見ると職人の器や技
そして発想だけが横一列に並ぶのです。

メキシコやキューバで出会った木工作品のすばらしさと個性。
道具のハンディキャプを考慮に入れると遥かに私より優れている。

一刃一刃細かく彫り物をしていると中国やバリ、メキシコやキューバ
の職人達がライバルになる。

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そこにあるのは発想vs発想、技vs技と言う対等な関係。
「あいつらにやらせたら」なんて言うおごった考えでは
なくなります。

この話は今のデザインがどうしてシンプル化して行ったか
と言う答えなのです。

先進国は複雑なものは作らないのではなくて、
作れなくなったと言う事です。

北米はその最たる所です。

(売り手がシンプルイズベストと言って、買い手がそれを盲信
する時代ですから、win&winと言えばそうなのですが)

職人はどこへ行くのやら。。。

アルミ&ウッド

友人のガレージを作っていて思ったのですが、やはり
固定概念に縛られていない素人の人は凄いわ!と。

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彼の希望は外壁をアルミのクラッドとシーダーの
コンビネーション。

彼曰く、無塗装のシーダーが灰色に劣化して来る頃に
すべてがブレンドすると、宮大工のような事をおっしゃった
のです。

楽しみです。

モスクワから

モスクワからまた連絡が来ました。

私の家がまた何かに載った様です。

こちら

しかし、何書いてあるのかさっぱりで解りません。

どうやら今回もハウジング雑誌の様ですが、
このHP見てもさっぱり。
(どうしてか、お姉さんが表紙の所をクリックしてしまうので
時間も掛かってます)

現地に行ってみたいのですが、寒そうだから春まで待とう
と思います。

残念。。。。。

Uncle Charlie & his dog Teddy

私がアンクルチャーリーの小屋(注:音が出ます)と呼んでいる
我が家の薪小屋に薪が満たされました。

歌の歌詞はこちら


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この上無い満足感。

アンクルチャーリーが若かりし頃、旅したルイジアナ
ミシシッピーの側なんかにある小屋をイメージして
作った薪小屋です。

こんなポーチで晩年、愛犬Teddyとハーモニカを鳴らし
若かりし頃に出会った人の歌を歌う。

理想ではないですか。

十代の終わりから二十代、流れに流れた私の青春とも
重なります。

思い出はカントリーワルツと共に。

革命の赤

私の友人で日本、カナダで大変高名な陶芸家ヒデさん
の最新作がすばらしいのです。

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侘び寂びの中にイタリアとスペインが混在してます。
(あの人、どっちかの血入ってたかな??)
でもこの赤はやっぱりスペインかな。。。
光沢も色に解けて尚よろし。

この作品、勝手に名前を付けました。

「革命前夜」

これで決まり。

この名と作品が合っているかはやはり
「利休にたずねよ」となるのですが、
私がそう感じたのですから、仕様がない。

ここまで言ったら、買わんといかんではないか。。。。

奥様、ごめん。

ゴヤの再来

すばらしい出会いとは予期しない時にやって来ます。

先日、バンクーバー人類学博物館に行った時にたまたま
出会った作品でした。

見に行った作品はまったく違うもの。
100年前のハイダのデザイン見に行ったのに
出会いとはこんな感じです、いつも。

見た瞬間、ゴヤの隠し作品?
と思ったのですが、タッチも違うし、手法も違う。
しかし、ゴヤと言いたい事、表現したい事が同じ。

メキシコのアーティストでした。

この世ってまさにこんなじゃないですか、ホント。
みんな、戒めの帽子被らされてるし。

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アーティスト呼んで、自宅の壁一面に描いて
もらいたいんだけど、
奥さん、許してくれないだろな。。。。

いい作品に出会えました。

インディアンと言う生き方

インディアンには家紋と言うものあり、それぞれの血族が
動物や精霊の家紋を受け継いで行きます。
その家紋の代表が酋長(チーフ)で、それを全て統括
するのが大酋長(ビッグチーフ)となります。

ハイダ族の聖地ハイダグワイ(クイーンシャーロット島)
で聞いた話です。

5年前の冬、セイウチ家紋の老チーフが他界しました。
次の日の早朝、巨大なセイウチが海岸線の道に上がって
死んでいたそうです。
ハイダの人々はそれを知り、チーフのスピリットが無事に
海に帰った事をお祝いしたそうです。

週末に似た様な話を聞きました。

バンクーバー島とワシントン州のオリンピック半島の間
ファンデフカ海峡はセイリッシュ族の聖地です。

これも5~6年前の話ですが、この海峡の孤島である日を堺に
絶滅したはずのオオカミが目撃される様になります。

カナダ政府の生物学者達が島に入りオオカミの有無のリサーチが
始まりました。
結果、オオカミは見つからず六ヶ月に及んだ調査は
打ち切られます。

後にセイリッシュ族が発表したコメントが面白いのです。

「あの日、白人の漁師がオオカミを見つけてくれた事を
とても喜んでいる。前日に他界したオオカミのチーフ
のスピリッットが無事に森に帰った事を知ることが出来た」

私はこう言う話を聞く時、インディアンの世界観と言うもの
を憧れにも似た想いで想像します。

現世からスピリットの世界にトランスフォメーションする時
彼らは多々、半人半獣のキャラクターを描きます。

私たちの感性でそれは究極の抽象物として映るのですが、
彼らにはリアルなのでしょう。

そう考えて初めて、インディアンが言う言葉が響いて来ます。

”我々は宗教と言う言葉すら持たない”

ここまで考えて尚、彼らの世界観の小さな扉を開いたに
過ぎないのでしょう。

彼らの考え方の根本は共存なのですが、その心はやはり
”足るを知る”の一言なんでしょうね。

これが難しい。一番難しいですな。



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ポスト&ビーム

洛柿舍さんのポスト&ビームが上棟致しました。

この倶体がどの様に演出されてゆくか、ただただ
楽しみです。

井上社長、宜しくお願い致します。

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垂れ流しの時間

野田 知佑さんが昔、どこかで書いておられました。

”感情を垂れ流して生きてはいけない。
 男なら苦しいときは黙って酒を飲んで寝てしまえ”
と。。。

今、取りかかっているプロジェクトの一枚目のパネル
の半分にも満たない粗彫りです。

これだけで一日仕事。

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何枚もあるので気が遠くなる作業。

お気づきだと思うのですが、黒田辰秋の影響を色濃く
受けたデザインです。

もうお金との折り合いは付きました。
つまりお金と仕事量の釣り合いはどこまで行っても
取れないと言う事を悟る境地に入れました。
(正直、この3年くらいですが。。)

問題は集中力です。
一日彫っていて集中出来ている時間はどれくらいでしょうか?
一時間、二時間。。。

あとは浮かんでは消える妄想や振り切れない過去への執着の
繰り返し。

彫っていて胃が痛くなって来るのです。

無心になりたいからものを作る。ものを作っていると邪念が
丸裸で現れて来る。

この自我。。。。
厄介な事に歳をとるほどにひどくなってます。

トーテムポール

私がずっと夢に見て来たプロジェクトが始まります。

トーテムポールの作成です。

私たちが原木を入手しているクィーンシャーロット島
はアラスカ国境に面した北の島群ハイダグワイと呼ばれる

ハイダインディアンの聖地なのです。

ハイダの彫り師が彫ったものをお手伝いする機会に
恵まれました。

10mものトーテムポールです。

亡き星野道夫さんは言っています。
アラスカやハイダグワイのインディアンの起源を考える時
どうしても日本からの漂流を無視出来ないと。

アイヌと酷似したハイダインディアンの文化。
納得してしまいます。

何と言うロマンでしょう。

このハイダグワイには今も日本から網に使うガラスの浮き球
が漂着します。

何十年も掛けて太平洋の海流を漂い、この地に届くのです。

クイーンシャロットにある話が残っています。
ある日、日本からの漂流船が浜に打ち上げられます。
船には漁民の死体があったのです。

ベーリング海が陸続きだった頃、我々のグレートジャーニー
は北米に到着したとされていますが、それはひとつの方法。

必然か偶然か、他にも多種に渡る方法で旅をした者がいたはず
です。

私がいつも思う事があります。
残る者がいて、旅立つ者がいる。

「Why go?」

これは、
いつも自分自身に突きつけて来た問いでもあります。

このプロジェクトに全霊で打ち込んで、私なりのジャーニー
を一歩進めたいと思います。


シーダー大型カウンター材

ご覧下さい、この大きさ。

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無垢のシーダーカウンター材です。

このサイズはホント滅多に出ません。

この大きさのものは在庫1枚になりました。

(他のサイズは各種取り揃えております)

お求めの方はお急ぎ下さい。

本格派ティンバーフレーム

グリーンライフさんが只今、福島で進めている本物ティンバーフレームです。

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ご存知のようにグリーンライフさんは使用する全ての
マテリアルに人体に有害な毒素を排除した家作りを
進める業界のフロンティアです。

その努力と言ったら。。。。。見ているこちらが
涙が出て来る程。

「どうしてそこまで?」とは、もはや言い出せない
程に追求されてます。
(本気の人にそんな事言えませんから、ホント)

この写真から解る様に職場の綺麗さは世界一です。
ここからも徹底した企業の覚悟が見えて来るでは
ありませんか。

やると言えばやる会社です。

この本格派ティンバー、ぜひ見学されて下さい。
グリーンライフのやさしいスタッフの皆さんが紹介
してくれます。


秋の恵み その2

洛柿舍さんの曲がり木を探しに山に入りました。

松茸探しも兼ねまして。。。。

早朝の森はしっとりと朝露に濡れ、気温は0度。
マイナスイオンをたっぷりと浴びながら、更に深い森に
分け入ると。。。

ありました、ありました。その辺り松茸の香りで
満ちてました。

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早速、夕餉は松茸ご飯、松茸の佃煮そして土瓶蒸し。
香り、食感ともに文句無しでした。

ちなみに前回のコーホーサーモンはスモークして
頂きました。

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そのまま食べたり、クリームチーズとクロワッサンに挟んで。
白ワインが最高でした。

カナダの恵みは自然と同じくスケールが大きいですね。

Fish whisperer

10月の2週目はカナダの連休となります。

収穫感謝祭です。

秋の実りにお祝いをする。北半球何処に行っても同じ
ですね。

サーモンの遡上もピークになっています。

前回、UPしたサーモンはピンクサーモン(カラフトマス)
でした。こいつは釣り師的には外道で、イクラは美味しいが
肉はイマイチ。針掛かりした後のファイトもペケ。

釣り師の本命。特にフライフィッシャーの憧れはやはり
コーホーサーモン(シルバーサーモン/銀鮭)です。

コーホーさんはアグレッシブにフライを追い、
追いかけて来てひったくる様にフックします。
その後のファイトとはもう。。。。。

そして赤みのお肉はサーモンの中でベストです。
イクラは小粒でこれまたベスト。
良い事ばっかり!

この日3時間で、7匹掛けて4本ランド。
その内の3本ををキープ。

秋の実りに感謝です。

でも一番、うれしかったのばやはり釣り場で私が一番釣ってた
事でしょうね。

なんて言うのかな。。。お魚とお話してる。。。
そんな感じ。。。。

みんなの分も釣っちゃって、ごめんね。

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風景進化論

先日、ドライブしていて気が付きました。

バンクーバーから私の町アボツフォードまでの帰り道
です。

アメリカ国境沿いの裏道(幹線道路)を抜ける事が
多いのですが、とにかくお店が無いのです。一軒も。

私はただコーヒーが飲みたかったのですが、その100km
の区間にコンビニもお店も何も無いのです。
おまけに自販機はゼロです。(カナダで自販機は滅多に
見ませんから)

勿論、人は住んでいます。

これはなんでしょうね?50年前とほとんど風景が変わって
いないと言う事になります。

高樹のぶ子さんがショパンについての著書でヨーロッパを
旅された時の事を書かれています。

170年前の風景がそこにあると。つまりそれはショパンが
見ていた風景と何ら変わらないと言う事です。
江戸時代から風景が変わっていない。日本では有り得ないですね。

ここは日本人の購買欲と営利優先主義に真っ直ぐに繋がるのですが、
これをどう捉えるかですね。

精神論として捉え行く事が出来るか?

これが、アジアが本当の意味で欧米の精神を理解する事が出来るか
と言う事になると思います。

日本の「絶対必要」が欧米では「必要無いでしょ!」となる。

金や便利が欲しいのはどの国民も同じです。(これは観光地に
飲食店やお土産屋が無い事にも繋がります)

となると、やはり精神論ですね、これは。。。ハイ。